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万年筆、複合筆記具、ボールペンとシャープペンの価格帯の特徴

今回は万年筆、複合筆記具、ボールペンとシャープペンの価格帯の特徴について
お伝えいたします。

まずボールペン・シャープペン・複合筆記具に関しての価格帯の特徴です。
1,000円未満・1,000円以上で材質にも特徴があります。
1,000円未満は多種多様なデザインがありますが、ノック式で合成樹脂軸のものがほとんどです。
1,000円以上は本体の材質は様々で、芯の出し方もノック式やくりだし式、スライド式などがあります。
本体の材質や塗装・コーティング、装飾によっても価格に大きく差が生じます。



本体に使用される代表的な材質は以下の通りです。
・合成樹脂(プラスチック):塗装や装飾、成形等により高級感が得られるため、高価なペンでも使用されます。
・真鍮:ある程度重みがあるため高級感を感じられます。真鍮そのものは経年によって色味が変わるため、
 塗装を施したものが多くなっています。
 名入れの際は彫刻ですることできれいな金色文字を入れることが出来ます。
 主に1,000円以上の価格帯の筆記具に使われます。
・革巻き:合成樹脂軸や真鍮軸を本革で巻いたもので、風合いや経年変化が楽しめます。
 主に2,000円以上の価格帯の筆記具に使われます。
・木:一本一本木目が異なり、温かみや落ち着いた印象を与える人気の素材です。
 主に1,000円以上の価格帯の商品で使われます。
・アルミ:金属の中では軽く、高級感もあるため、重いペンが苦手な方におすすめの素材です。
 高額商品だけでなく、お手頃な価格帯の
 筆記具でも使われます。
・スターリングシルバー:含有率92.5%の銀合金で、その輝きや重みで高級感を醸し出します。
 経年で黒ずんできますが、専用クロスで拭くことで輝きを取り戻します。
「スターリング」とは「本物」「信頼できる」という意味合いもあり、主に10,000円以上の筆記具で使われます。

次に塗装やコーティング、装飾と価格の関係についてご紹介します。
金属軸の場合は塗装の種類により価格差が大きく変わります。
ラッカー塗装(水や油出ない速く乾く薬品の薄め液)をはじめとする塗装があり、
これを何重にも重ねていきと強固な塗装になっていきます。
価格が高ければ高いほどより良い塗装が施され呈すため、こすれ等による色落ちや色剥げが起こりにくくなります。
また、くすみも出にくくなり、長く美しい輝きを放ってくれます。
コーティングに関してはプラチナコーティング=ロジウムコーティング(白金で覆い、光沢を出し傷や変色を防ぐ)や
ゴールドコーティング(金メッキ)など希少価値の高い金属でコーティングを行うことにより価値が増します。
また、宝石や彫刻が施されることで値段が上がったり、蒔絵などの職人による芸術性の高い細工や装飾が施されることで
価格が上がるものもあります。


次に万年筆に関しての価格帯の特徴です。


万年筆の価格は大きく分けて本体半値、ペン先半値といわれるほど、ペン先に金額がかかっています。
本体の価格は前述のボールペンなどの筆記具と同様ですが、ペン先に関しては
5~10万円程度の価格の万年筆であればその半額程はペン先が占めているといってもいいでしょう。
ペン先の価格差に関して大きく分けると材質・大きさ・厚みに分けられ、金やスチールなどの素材の
使用量が多い方が高額になります。
ペン先に金を使用している場合、14・18・21・24金のペン先が存在し、24金は純金、そのほかの3種は
金の混じった合金で、金の含有率が高くなるほど価格も高くなります。
ペン先に金を含まないペン先はスチールなどの金が含まれない合金素材を使用しています。
こちらは金を含んだペン先より価格が安くなっています。

よくあるご質問で、万年筆のペン先について、金の含有率が高い方が柔らかいといわれることがあります。
これはあくまで同メーカー・同形状のペン先を比較した場合で、実際には大きさや形状に
よるところが大きく、金の含有率だけが柔らかさを左右するというわけではないため、注意が必要です。
また、価格に関しては海外のスチールペン先の万年筆が国内ブランドの金ペン先の万年筆より高くなるケースがあります。
これはブランド価値や輸入品であることが大きく価格に反映されるためです。

筆記具をお選びの際、是非参考にしてみてください。

N.T


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